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初のミシュランガイド・バンコク出版、3つ星レストランはゼロ

長らく食の愛好家の天国であったバンコクで、初のミシュランガイドが出版されました。しかし、3つ星を獲得したレストランはありませんでした。

2つ星を獲得したレストランは3店あり、そのうちの一つがインド料理店Gagganです。あとの二つが、フレンチ食堂Le NormandieとヨーロッパのレストランMezzalunaでした。

有名なバンコクの屋台街にあるJay Faiは、カニオムレツやカレーなどの料理で1つ星を獲得しました。

東京、香港、マカオ、ソウル、上海、シンガポールに次ぐバンコクのミシュランガイド出版によって、美食都市バンコクの知名度がさらに高まり、外国からの観光客が増え、経済が潤うことをタイ政府は期待しています。2018年の外国人観光客数3,700万人(タイの人口の2分の1以上)誘致がタイの目標です。

「ミシュランガイドの出版がより多くの食通の関心を集め、タイの観光・娯楽市場全体に寄与するとわれわれは確信しています」と語るのは、タイ国政府観光庁のユタサク・スパソン長官です。

ミシュランは、アジアの競合タイヤメーカーShandong Linglong Tyre Co.やAeolus Tyre Co.などに対して同社の幅広い拡販戦略の一環としてバンコク版ミシュランガイドを出版しました。この非営利ガイドの出版がミシュランの高品質なブランド力強化につながるものと同社は見ています。

ミシュランのレストラン審査員(匿名)は、創造性、品質、サービスに基づいて評価しています。料理が芸術的で「このためだけに訪れる価値のある」レストランには3つ星、「回り道してまで訪れる価値のある」レストランには2つ星、そのカテゴリーのなかでは素晴らしいレストランには1つ星がそれぞれ与えられます。

Gagganは、2017年前半のアジアで優秀なレストラン上位50位以内に3年連続でランクインしたあとの高い評価となりました。

「私どもの店の料理は昨日も本日も変わりません」とGaggan Anand シェフはインタビューに答えています。「ですが、今日以降、私を見かけた人たちは、あの男が2つ星を取ったのだといって通り過ぎることでしょう。」

ミシュランガイド・バンコクには17の料理店が掲載され、うち14店が1つ星を獲得しました。ミシュランガイド国際ディレクターのミシェル・エリス氏が語ったところによると、バンコクのレストランが3つ星を獲得するまでにはもう少し時間がかかると思われます。